時の話題 「トンネル構想」

 先日、小社を訪れた参院選道選挙区立候補者の宗谷トンネル構想を興味深く拝聴させてもらった。中国の覇権主義に対抗するには米国はもとよりロシアと平和条約を締結し味方に引き込み、宗谷海峡にトンネルを建設し稚内・サハリン間を陸路で結び、それが大陸(ユーラシア)側との交易につながるという発想は、これまで何人か構想してきてはいるが傾聴に値するものだった。
 その立候補者は、宗谷海峡トンネルは1兆数千億円の投資で出来る事でもあり奇想天外の話ではないとも述べていた。
 このトンネルが出来ると日ロ間の経済は活発化し、その玄関口である稚内が発展するのは目に見え、北方領土問題を解決する手立てにもなろうというものであった。
 稚内とサハリンは40数㌔㍍しか離れていないことから橋の建設を説えた人もいた。宗谷海峡は日本海とオホーツク海を結ぶ海峡として交通というより軍事上の要衝とされ架橋構想は現実離れした点あるも、トンネルは海底の下に造るわけだから船舶(軍艦)の航行にも問題なく兆円台に乗る国家あげての巨大プロジェクトになるので稚内への恩恵は計り知れないものとなろう。
 現在は定期航路の運航とか航空路開設とか現実的な対応に絞られているが、50年、100年後を見据えた時、日本は国家として航路とか航空路とか小っちゃな事を言わず世界に冠たるトンネル掘削技術を駆使し挑む場面が出てくるるのはまんざら夢物語ではない。
 市長が言うよう稚内がポテンシャル(可能性)が高いマチなのは疑いないことだ。

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