時の話題 「超高齢化社会」
小欄を担当するようになり、かれこれ10年ほどになったか。1週間に6日執筆する中、書く材料に迷うというより頭に浮かばないことがある。その要因は他の事で忙しい時であり、それだけ〝ゆとり〟が大事だということになる。
現役時代のプロ野球ジャイアンツの江川卓投手ではないが、仕事を含め物事には7割程度でやればいいなどとうそぶく割には結構のめり込む質であり、仕事でも遊びでも没頭する嫌いがあることからほぞをかむことが多いので恐らく「7割でいい」との処世を得たのかもしれない。
7割という数字は微妙な数字で、他人によっては「あいつ頑張ってるな」との評価の一方、ほかの他人からは「出し惜しみしやがって」ならいい方で「真面目にやる気あるのか」「能力足りないね」などと酷評されることもあり、結局、物事には誠心誠意全力で取り組まなければならないという答に至る。
しかし余裕ない全力では限界があり、そこにゆとりを持った心持が必要なのは論を俟たない。
稚内の将来を占う時、経済は基幹産業の水産、観光、酪農等々、未曾有の災害などない限り程々の数字は確保できるだろうが、一番の心配は人口が減少するのに増加する一方の高齢者の問題だろう。
6年後の2025年には団塊の世代が75歳になる超高齢化社会を迎える日本。人口が多いマチなら未だしも少ない稚内は若い人材不足が今より顕在化してくるだろう。
10人住んでいない限界集落(地区)が国内に2514もある。稚内も例外視できない。