時の話題 「図書館」
10万冊以上の蔵書がある市立図書館の昨年度の利用状況がまとまり、貸し出した図書は14万220冊と、前年度の14万5763冊を4%の5543冊下回った。
図書館は筆者も偶に利用し自己研鑽に努めているが、貸出期間に2週間の制限があるという煩わしさもあって常連とはいえないものの、図書室に入った時の静寂さの心地良さは子供の頃から変わらない。
この静けさは勉強するには格好で、筆者も東京での浪人時代、住んでいた西武柳沢から西武新宿寄りの野方の図書館に通っていた頃を56年経った今でも想い出すことがある。
3カ月ほど前だったか、女性から稚内の図書館にいる特定のグループのうるささにマナー違反で閉口しているとの投書を戴いたことがあるが、図書室だけでなく多目的ホールやエントランスホールがあるものだから歓談の際の声が大きいと静寂さを求めて来る人にとって迷惑千万な話になってしまう。
その後、訪れるとそのグループはいたが大きな声を出さずに談笑しており改善されてきているようであった。
スマホを中心としたネットの時代となり子供だけでなく我々大人も本をじっくり読む機会が著しく減っているが、良い方向に向かっているといえるのか。
読書するには根気と創造力が必要で、場面を想い浮かべながら悦に入ることができる。
受動で自動的に与えられる知識や情報に何の面白味があるのか。脳の活動を活性させるのに読書は持って来いの嗜みであり、新聞同様、人の営みには欠かせない。従って図書館も欠かせない。