時の話題 「告示を前にし」
稚内市長選と市議選が明14日告示される。
市長選には現職の工藤広氏に、市議の川崎眞敏氏と風力発電事業を手掛けるブラックジャックシステム稚内営業所長の古我友一氏が挑む。
早々と立候補表明した工藤氏の無投票当選が現実化しようとする中、新年早々、古我氏が名乗りを上げ、3月には川崎氏も出馬表明するに至った。
他の地方都市同様、稚内も人口減少と少子高齢化、医療・介護など問題が山積しており市長というのは問題を良い方向に導き市民生活を安定させるのが一番の仕事なのだが、将来にもしっかりとした道筋をつけなければならないという重責も担い、足元ばかりでなく鳥のように俯瞰する才もなくてはならない。
古我氏の余所者の視点は必要だろう。川崎氏のカーリング場建設中止という公約も稚内の将来を考えた時、建設中止には様々な問題が派生するだろうが、分からないでもない。工藤氏は2期8年の実績から「どんと来い」の構えであり、三つ巴の戦いへの興味は尽きない。
市議選は無投票の公算が濃厚だったが、勇気を振り絞りギリギリになって2人が立候補することになり18議席を巡り19人が鎬を削ることになりそうだ。
地方都市の選挙にはやれ身内だ、あの人には世話になった―などと柵が付き物だが、そういう縁などなくとも「あの人なら稚内を任せられる」と人物と政策を見極めた上で投票しなければならない。
何も変わりゃしないでなく市民の一票々々が市政を変えることは過去の選挙が物語っている。