市長選前に6つの提言 佐々木政美稚内を愛する市民の会会長 

 14日告示される市長選に向け立候補する予定の3氏に稚内を愛する会の会長として思いを伝えたい。

「カーリング場の営業期間は冬場の4カ月間のみとするべき」
 建設が決まったカーリング施設単体の年間維持費は約3800万前後。冬季間の営業期間(現状の施設と同じ)とすれば維持管理費は約2000万円前後で済む。どこのカーリング施設でもメンテナンスのため1カ月から2カ月休館としている。営業期間の議論が足りない。冬季スポーツを通年で出来るようにするのは贅沢で納税者の理解は得られない。用途は違うが勤労者会館の年間維持費は3200万円前後だ。
 危惧している騒音問題にも効果がある。冷却機の稼働は外気温によって左右され、建設予定地は一般住宅に囲まれて築40年以上の防音性の低い窓の住宅が数多くある。またエアコン設置の住宅も少なく、多くは夏場の夜間、窓を開け網戸で暮らしている方が多い。夏場の冷却機は水冷・空冷共に稼働し冷やすが、冬場は外気温が低いため、冷却水を抜いて稼働でき騒音被害は低減できる。

「必要なのは航路ではなく航空路」
 稚内・丘珠間の航空路線再開を実現し、その上でロシアオーロラ航空会社のユジノサハリンスク~千歳間の航空路線(現在週4便今年から週5便)をユジノ~稚内間に変更してもらうよう航路ではなく航空路に活路を見出すべき。通年でサハリンと行き来できるようにするメリットは計り知れない。ユジノの市民から見れば、札幌へ行くのに千歳着よりも稚内で乗り換え丘珠で降りたほうが速いし、通年毎日運行となれば利便性が高く、稚内~丘珠間の採算性にも貢献する。何より稚内市民にとって札幌市内との航空アクセスを再開させることは悲願だ。また、札幌から市立病院に来てくださっている派遣医師の先生方の負担を減らせるし移動時間の短縮や利便さが休診日の解消に繋がる。

「災害から命を守るために」
 津波対策として富士見地区から稚内公園に抜けるトンネルの建設工事をすべきだ。北海道北西沖地震(利尻島沖)が想定されており、その際、西稚内地区の津波想定は最大5㍍。東日本大震災時、大津波警報は10㍍だったが実際は38㍍であった。坂の下からノシャップまでの間の避難場所及び、冬期間の避難路の維持が八方塞がりの状態だ。四国のように数百㍍おきに避難タワーを建設するにしても莫大な費用を要し、要介護弱者にとって避難は難しい。富士見にある老人介護施設付近から稚内公園タロジロの碑前までの距離で約1700㍍、高低差97㍍。可能だ。東日本大震災の教訓を忘れてはならない。(続く)

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