時の話題 「春のお彼岸」
春のお彼岸に入り寺院にはお盆や秋彼岸に比べると少ないものの市民が先祖の霊を慰めるため訪れている。20日~22日までは山の上の霊苑へのお参りも市が手配するバスで行けるようである。
我々が今生きているのは父母、祖父母はじめ御先祖さまがいたからで、それ故に感謝し供養するのは現世にいる者の務めである。
NHKの「ファミリーヒストリー」を見ると著名な人たちの祖先の歴史と自らの生い立ちが克明に調べられており、その歴史が戦国時代まで遡ることができる家系もあり、興味深く拝見させてもらっている。
有名人だけでなく我々市井に暮らす人間にも当然、これまで紡がれてきた家の歴史があるわけで、先祖を供養するというのは今を生きる人にとって極く自然なことになる。
若い時は男女の出会いや結婚も自然な営みの一つと思っていたものの、年を取り痛切に感じるのは縁は異なものということであり、この広い世界で奇跡とも言える出会いだったろうし、であるから添い遂げなければならないのだが、何処で歯車が狂ってしまったのか別々の人生を歩む夫婦も少なくない。
例によって横道に逸れたが、先祖の供養をすることで生まれてきたこと、ここまで生きていること等々感謝しなければならない。
御先祖さまを供養し生かされ、幸・不幸はあろうが家が保たれていることに思いを巡らすことが彼岸で一番大切なことであろう。
祖先を粗末にせず夫婦愛、家族愛、そして稚内への愛情を存分発揮するのが生きている者の使命である。