「持ち直しつつある」 旭川財務事務所 道北の10~12月経済
財務省北海道財務局旭川財務事務所は、昨年10~12月の道北経済レポートをまとめた。2月時点の判断として前回(昨年11月)の判断から上方修正され「持ち直しつつある」とした。
主要小売店(旭川市内)の売上げは気温が高かったため鍋用食材など食料品は前年を下回ったものの、防災用品への需要が高く家電など家庭用品が前年を上回った結果、全体では前年並みだった。
乗用車の販売は、小型車が前年を下回ったものの普通車と軽自動車が新型車効果もあって前年を上回り、全体では前年を上回った。
住宅建設は、持家が増加しているものの、貸家、分譲住宅が減少したため前年を下回った。
観光は緩やかに持ち直しており、旭川空港、稚内空港とも欠航が少なかったことから前年を上回り、旭山動物園の入園者は9月の北海道地震の影響もあって前年を下回った。
主要ホテルの宿泊客は、旭川市内でインバウンド(外国人観光客)の増加から前年を上回り、層雲峡温泉は耐震工事での客室数減少によって前年を下回った。
雇用情勢は改善しており、新規求人(常用)は建設業、サービス業、卸売業・小売業の増加によって前年を上回り、新規高卒者の求人倍率も前年を上回っている。
公共事業は前払金保証請負金額でみると第3・四半期(10~12月)は留萌地域で前年を上回ったものの、上川と宗谷が下回ったことから全体で前年を下回った。
生乳生産は3地域とも前年を下回り、漁業はサケ・マス、ホッケが減少したものの、ホタテ、イカ、タコが増加し前年を上回っている。
金融機関の貸出金残高は、事業者向け運転資金が減少したものの設備資金は不動産業に需資が見られ、個人向けも前年を上回っている。預金残高は前年より多い。
企業倒産は件数、負債総額とも前年を下回っている。