時の話題 「三月弥生」

 小欄の枕詞になった感がある「早いもので」今年も2カ月過ぎ3月弥生を迎えた。子供の時分から弥生の語感が好きなのだが、それもそのはずで雪国の住民誰しも思う漆黒の闇のような冬から陽光が降り注ぐ春の訪れを桜と共に代表する弥生はその有する語感が素晴らしい。目の前に弥生という名の女性が現れたとするなら一目惚れするのでないか。
 小社ばかりでなく家々の前で春を呼び込む氷割り作業をする光景を各所で見るが、恵比須にある北船溜りでも今月15日解禁されるナマコ漁を前に、結氷した港内を重機で砕く作業が行われた。
 史上空前の豊漁に沸いた宗谷漁協のホタテ漁とまで行かずもナマコ漁は高値が続き昨年の高値は㌔5千円ほどになったようで、漁に賭ける稚内漁協組合員の意気込みも相当なものがあり、当方としては好漁を祈るだけだ。
 しかし春はナマコも成長途上で量的には少なく、本番は6月16日から8月のお盆近くまでの夏漁だ。昨年並みの高値になるよう関係者は願掛けしているだろうが、キンコ(干しナマコ)の一大消費国である中国の経済が左前になってきており楽観視はできない。
 宗谷漁協のホタテ漁も春を迎えた途端に本格化し、加工場では貝むき作業をする人達の確保を始めているが、戦力となる女性も高齢化しており、どこも人集めに苦労しているようである。
 人集めといえば本紙の配達員の穴も徐々に埋まってきているが、昨年末で辞めた記者職兼営業職の補充が儘ならず、やる気のある人の応募を待っているところです。

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