時の話題 「あそびの薦め」
暗記中心の詰込み教育から〝ゆとり教育〟に変わり、その教育も陰りが帯びてきたことから先祖返りしようとしている日本の教育。稚内はそれほどでないものの、都会での塾通いは普通になり、部活だ何だと忙しさもこの上ない今の子供達。
遊びの大切さを知らず思春期を過ごし大人になった人達が創る社会とは。おそらく味気ない無味乾燥とした社会であろう。
それでも良い学校に上がり官庁や上級の会社に勤めようという欲求は廃れることはなく、地球がある限り人間の上を目指そうという上昇志向は続くだろう。
今回の小欄をこのような書き出しで始めたのは〝遊び〟の効用を説えたかったからである。
車のハンドルには遊びというスペースがあり、その遊びが作用することで安全運転を保つという一面がある。その遊びを人生に置き換えても結論としては変わらず安全な人生を過ごす縁とはなる。
遊び、即ちゆとりがなければ危機的状況に遭った時、応用が利かず焦れば焦るほど適正な対応をできない。
今、社会に起きている犯罪の幾らかは、ゆとりがあれば防げ得たもので、四角四面に生きてきた反動と言えなくもない。
人は顔も名前も違い幾十億とおりの人生があるが、何か困った時を助けるのは遊びに育まれた心のゆとりだと筆者は信じている。遊びには遊興も少しは含まれるが、遊び過ぎは逆に犯罪者に名を連ねる事があるので心しなければならない。
ゆとりでも詰込みでも学校の先生の果たす役割は大きい。ゆとり持った教育者に…。