時の話題 「二月如月」
「大寒」以降の寒さも3日の節分までというが北海道の冬は未だ未だ続くも4日は「立春」で暦の上のことだが春を迎える。
二月の異称「如月」は草木が更生することを表し、「衣更着」という書き方もあることから着物を更に重ねて着る月と解釈される方もいるそうだが違うようである。
今冬はここまで異常と表現してもいいほどの寡雪で、降雪時期が来る前にあれこそ算段した自分が滑稽に感じるほどだ。何やかやと予想したとて現実は違ってくる。天気も人生と同じようである。
平成に入り潤沢なタラバガニの輸入で冬場の旅行客1人に5千円分の〝カニ券〟なるものを出し活カニ景気を謳歌した稚内だが、自国の資源が野放図に獲られまくり密輸まがいの輸出が罷り通っているとしてロシア(サハリン州政府)が日本との密漁密輸防止協定を締結し平成26年12月10日に発効したことから稚内港に入るカニを積んだ貨物船が激減し、昨年は91隻にまで減ってしまった。一時は年間2千隻以上が入港しており、そのギャップたるや驚くべきものがある。
当然、昨年の稚内港の貿易は平成の30年間で最低の輸出入合せ10億7700万円まで減ったのも宜なるかなといったところだ。
流り廃りは世の習いとはいいながら、その落ち込みには唖然とするものがある。
沖底漁に続きカニブーム、ホタテ、ナマコなどと豊潤な北の海は大きな恵みを与えてくれ地域経済を支えてくれる。
人の多寡によってでない豊饒さに我々は感謝するしかあるまい。