再来年春、稚内北星大を育英館大に 市長が議会で特別発言 抜海駅は存続する方向に

きのう午後の本会議で特別発言する市長

 工藤市長は10日午後の市議会本会議で特別発言し、稚内北星大学の大学名が再来年4月から「育英館大学」に変更されることと、JR抜海駅について来年度の維持管理を市が負担し駅を存続させることを明らかにした。
 今年春から京都市伏見区の学校法人育英館に経営が移管された稚内北星大学について、市長は大学を運営する学校法人稚内北星学園を来年4月から学校法人「北辰学堂」に改め所在地を伏見区に移した上で、京都市内に稚内北星大学のサテライト校と留学生別科を設けること、再来年4月から学校名を変更する手続きを進めていくことを大学の松尾英孝理事長から連絡を受けたことを報告した。
 法人名や大学名を替えることについては、大学側からは学生確保で稚内市内や道内に留まらず、広く大学の周知や募集を行うためにも京都の知名度を活かし、一定の学生数を確保して全体の収支安定に繋げるとし、留学生別科の設置で修了生が稚内本校や京都サテライト校に編入することも見込めることになり学生確保策としてより実効性の高いものに考えられるとした。
 大学名などの変更などは大学再建に向け早期の経営安定化のために必要な経営判断であると受け止めているとした市長は「慣れ親しんだ大学の名称が変わったとしても稚内北星大学が地域における高等教育の要として、この地に根を張り、大学として存続し続けることが最も大事。松尾理事長からも、これまで大学が育んできた30数年の歴史と文化を尊重継承し地域の発展に貢献していきたいと伺っている」と述べた。
 JR抜海駅については、これまでも地域の意向もあり、JR北海道に対し存続を要請する一方で、必要時における臨時停車の可能性など地域にとって駅の存続に繋がるようなアイデア含め様々な話をしてきたとした市長は「抜海・クトネベツ両町内会長との話でも地域と市の協議は未だ時間を要すると受け止めており、そのことを考えれば協議継続に当たっても当面抜海駅の維持管理費は市が負担せざるを得ない。このため来年度はJR北海道が示していた市が抜海駅の維持管理費を負担することを受け入れることとしました」と述べた。
 傍聴席で市長の特別発言を聞いた抜海町内会の森寛泰会長(58)は「昨年11月から存廃について話があり、存続になったことは嬉しい。きょうは市長から直接言葉を聞きたくて来ましたが、今後は市と話し合いながら観光面など利用が増えるよう考えていきたい」と語っていた。

eスポーツなど新科目 理事長がリモート会見

 稚内北星大学の松尾英孝理事長は11日、京都からオンラインで記者会見し、大学名や学校法人の変更、京都サテライト校を開設することなどについて「新しい大学が京都と稚内に出来ることを全国に向け強力に発信し自身の教育に関わる仕事の再スタートにしたい」などと思いを語った。
 再来年4月から大学名を育英館大学に変更することについて、過去に大学が閉学するという噂となって未だイメージが悪いことを挙げ「これまでの学校運営で社会に認知されている育英館を大学の名にすることで、小規模とはいえ一流の大学にする」と強調し、法人名を北辰学堂にすることには稚内北星大学を設置した元市長の浜森辰雄氏の功績を称えるためにも〝辰〟という字を充て、学堂というのは知識振興の思いが込められているとした。
 サテライト校開設や新たな大学での学生募集に繋げるため情報メディア学部に今後、ドローン技術や世界各国で大会が開かれ成長分野である〝eスポーツ〟を学ぶ科目を導入する考えを明らかにし「eスポーツは日本の大学で学ぶところは少なく、稚内の大学で導入し若者が入ってくる魅力ある大学にして学生確保に繋げ経営の安定化と、世界で活躍する人材を輩出したい」と今後の展望についても語った。 
 来年4月から開校する京都サテライト校と稚内本校を合わせた1学年の定員は50人。大学として今後、新たな科目を導入することで来年の新入生について松尾理事長は「30~40人を確保したい。新体制での2年目は更に学生を増やしていきたい」と述べた。

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