時の話題 「北電の正体」

 厚顔で恥知らずの会社だ。北電の真弓社長が31日、記者会見し、今年3月期決算予想から増収増益になるので株主配当を1株当たり10円に前期比倍増すると発表した。
 2年前だったか業績が好転しているとして役員報酬も上げたが、役員や株主への御機嫌を取る前にやることがあるだろう。電気料金値下げ、いや以前の水準に戻すことだ。
 東日本大震災の福島第一原発事故により泊原発の稼働が休止され経営が成り立たなくなった時、誰が2度に亘る値上げを受け入れたのか。値上げを看過した家庭、会社・工場、官庁をないがしろにし身内にだけ供与するのは本末転倒であろう。
 更には昨年9月6日のブラックアウト(全道停電)で事故調査委は北電に重大な過失がなき結論に至ったようだが、一般消費者にしてみれば「とんでもない話」であり、損害賠償訴訟を起こされないのを好い事に、あろうことか料金値下げでなく経営の一翼を担う株主に増配当するとは。呆れた会社である。
 道民をなめるのもいい加減にせよと、声を大にし言いたい。
 北電の会社の奥底にある真意は「電気を供給してやってる」という傲りに近い心情であろう。世の中というのは売る側と買う側があり、売る側は客本位の経営姿勢はもちろん買う側への感謝の気持ちがなければなかろう。
 一見へりくだっているようだが、その実態は―というと、今回の措置に凝縮されているのは確かのようだ。
 若い時分、北電の取材を担当した者として今の有りようは嘆かわしい。矜持を取り戻してもらいたい。

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