ストリートピアノ設置 稚内副港市場 中山亮さん夫妻が奔走
副港市場正面玄関入って直ぐのホールに、誰でも自由に演奏できるストリートピアノが設置される。街の子どもたちに音楽に触れてもらいたい、観光で稚内を訪れた旅行者に旅の思い出になればとの思いで稚内吹奏楽団副団長でチューバ奏者の中山亮さん(46)=稚内通信設備社長=と妻ちほさん夫妻が取り付けを進めている。
10年ほど前、地域の活性化に繋げたいと鹿児島県の商店街に日本で初めて設置されたストリートピアノはその後、全国各地での設置が進み、アマチュアピアニストがストリートピアノを演奏する様子をユーチューブに投稿しテレビ番組にも出演するなどし人気となっている。
道内では札幌、旭川などに設置されているが、出張先で道行く人や観光客らが足を止めて、演奏に釘付けになっている様子を目にしていた中山さんが稚内でもと、ピアノと場所を探していたところ、副港市場内の港ギャラリーを管理する稚内市から許可を受けて設置が決まった。
ピアノは副港市場倉庫に保管していたものを使い、9月末から一部、部品を交換し、調律師の妻ちほさんが調律を行い「港のゆ」がオープンする今月下旬に演奏会も兼ねてお披露目する。
ピアノ本体には市内の幼稚園と小学生が描いた稚内を題材にした絵をラッピングする予定で、「日本最北端ストリートピアノ」という実行委員会を立ち上げ準備を進める中山さんは「稚内の子どもたちが何か夢中なれるものの一つになればと思っています。街が賑やかで楽しくなければ観光客の人たちも楽しめないと思いますのでその一つになってくれれば嬉しい」と話していた。 (武田誠司)