時の話題 「村ゴッド」

 「これぞ千両役者」31日のプロ野球の対阪神戦でヤクルトの主砲村上宗隆選手のその日2本目のホームランに筆者が思わず(と言うより自然に)発した言葉である。この試合で村上選手は最終5打席まで3連発を放った。その2発目までヤクルトは1~2で負けており9回で追い付き延長戦に入り11回に1発目同様、レフトスタンドに入るホームランを打つという3打席連続の快挙を成し遂げた。
 日ハム戦を見ると苛々する(この日も4点リードからの逆転負け)ので、阪神戦を見る中での3発連続で、主力選手が相次いでコロナに感染するなど早々と点灯した優勝へのマジックも消えてしまうというヤクルトだったが起死回生とも言うべき3連発だった。
 村上選手は別名〝村ゴッド〟(上を神に置き換える)とネット仲間で評判の、今のプロ野球界で最も優れた選手の一人であり未だ22歳というのだから畏れ入ってしまう。九州学院卒でプロ4年目。日ハムの清宮(早稲田実業5年目)とさほど変わらぬプロ歴なのに今では雲泥まで差が広がってしまった。
 野球に限らずプロの世界の厳しさは半端なものでなく、ドラ1(ドラフトでいの一番の指名)でも力を発揮できず球界を去るのは茶飯事のことである。巨人の松井(のちに大リーグ)は誰もが知るドラ1、同じ大リーガーのイチローはオリックス3、4番の指名と、プロ野球に入団した時の評価に差はあったが結局はプロ野球、大リーグで名を成したのはイチローの方であった。
 我々の人生も同じ事がよくある。

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