蠣崎、能代谷さんに栄誉 秋の叙勲 2人とも瑞宝単光章に輝く
秋の叙勲受章者が3日、発表され、稚内から蠣崎春義さん(80)=富磯=が消防功労、能代谷重雄さん(74)=東浦=が海上保安功労で共に瑞宝単光章に輝いた。
蠣崎さんは先輩に誘われたことで昭和38年稚内市消防団に入団。平成8年には稚内消防事務組合稚内消防団副団長、平成13年~16年まで分団長を務め退団した。
60年間もの間、消防団で活動してきた中で平成14年に発生した中央大火が最も記憶に残っているとし「消火活動で現場に行ったが、風が強く命の危険を感じるような恐ろしい火災だった」と当時を振り返る。
漁師として多忙な日々を送る中での活動は大変だったという蠣崎さんは「皆で協力し地域を守るとの思いで続けてくることができた」と話していた。
受章に当たり「実感が湧かないが多くの方に支えて頂いたお陰です」と喜びを語った。
能代谷さんは平成3年から、東浦港北防波堤灯台監視協力者として、自宅から300㍍先にある灯台を見守ってきた。
漁業を営む傍ら、前任の監視者から引き継ぎ夜の日課として灯台の赤灯がきえていないか確認してきた日々を「30年間、灯台を見守ってきたが一回もトラブルなく良かった」と振り返った。
今も監視を続ける灯台の役割について「昔の漁船は今ほど性能が良い機器を備えておらず、サンマ漁で夜に出港する時には灯台の明かりを頼りに漁をしていた」と話す。
受章に当たっては「続けることができているのは皆さんのお陰でありがたく思っております」と話していた。