時の話題 「実質賃金の上昇」

 6月の実質賃金が2年3カ月ぶりに増加したと国(厚労省)から公表された。給与はじめ6月にボーナスを支給する会社が増えたからで1人平均し49万8884円と前年同月から4・5%増加したとしている。
 春闘で給与が増え夏の賞与の6月支給が増えたためのようだが、裏返すと民間のボーナスは6月の公務員支給の結果をみて支払っていたことになる。冬は12月支給が大半だろうから半年ごととなる6月支給は妥当性はあるが7月は1カ月遅れとなり妥当性に欠ける。ボーナスは半年に1回支給するのが道理だろう。
 それはそれとして最低賃金が改訂され道内は10月から時給1010円(前年比50円アップ)になる。7時間勤務し一日7070円、1カ月(25日間)で17万6750円になる訳だが、20万円を切るというのは安い。
 この最低賃金というのは主に非正規で働く人達の目安となり、安いとはいえ、この数年の上昇傾向に働く側はある程度満足しているだろうが、経営側は「上昇が続いており会社がもたない」などと自分達の高報酬を別にした見解を述べる。
 利益と言わずとも労働の対価として文句言わず払ってあげたらいい。社員が働いてくれるから会社が存在し利益を上げることもあるのだから。
 どちらかと言うと零細企業(我が社もだが)が多い稚内にあっては賞与さえ出ない会社があるようにも側聞するが赤字続きなら致し方ない面があるにしても、できるなら払うようにし働く人達への処遇を厚くするべきでなかろうか。

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