坂の下でニシン群来 稚内で6年前から毎年 けさ斉藤さん確認

 坂の下の前浜で1日早朝、ニシンが群れで押し寄せ、精子で海が白く染まる〝群来〟現象が発生した。夕日が丘パーキングから群来を見ていた旅行者は「海がエメラルドグリーンで綺麗だった」などと驚いていた。
 1日午前5時半過ぎ西浜地区に住む写真家の斉藤マサヨシさんが外でカモメの鳴き声が騒がしいので前浜に行ってみると、沖に向かって100㍍、幅800㍍ほどに亘って海面が乳白色に染まっているのを見付けた。周辺上空をカモメが飛び回っており、利尻山を背景に群来を撮影していた斉藤さんは「坂の下での群来は5、6年ぶりではないか」と。
 稚内では令和元年5月中旬、清浜で65年ぶりに群来が確認されて以降、声問や坂の下、ノシャップ、はまなすなどの前浜で見られるようになり、今年で7年連続になる。
 夕日が丘パーキングの高台から群来現象に気付いた市民や観光客がスマホやカメラを手に撮影していた。70代の市民は「ここ何年も稚内で群来が見れて嬉しい」と話していた。