脱原発達成向け議論 高レベル放射性廃棄物反対の会 東日本大震災14周年講演会

 高レベル放射性廃棄物施設誘致反対稚内市民の会主催の3・11東日本大震災14周年講演会が16日、東地区活動拠点センターで開かれ参加者が脱原発社会の実現について考えた。
 14回目を迎えた講演には、市民ら50人が参加し、はんげんぱつ新聞編集長、核のゴミキャンペーン関西に所属する末田秀一を講師に招き「どうする核のごみ?私たちの未来は?」と題した講話を聞いた。
 末田さんは、福島原発の廃炉作業計画が予定されている年数で終わることに懐疑的な見解を示し、高レベル放射性廃棄物(核のごみ)をガラス固体化し、地中に埋めたとしてもても僅か10年で地表に漏れ出すこと。また、地震大国の日本では保管が困難であることなど説明した。
 核のごみの処分地選定として文献調査が行われた寿都町、神恵内村では評価基準を勝手に変えて進められていることなどに触れ、「適正に疑問の情報が出てきても除外しないことは安全軽視の他にならず、NUMOに地層処分事業の実施主体となる資格はない。それを許す国にも責任がある」とし「核のごみの議論だけでなく、一日も早い脱原発をどうすれば達成できるか議論する必要がある」などと述べていた。(寺本享平)