時の話題 「新年度予算案③」
ほかの予算項目と充当額について論評せねばならぬも議員さんにお任せすることにし、これ以降は残る期間が2年になった工藤市政について書き添える。
令和7年度予算案は工藤市長にとって集大成となる予算案上程である。何故かと言えば来年2月の次年度予算案は市長として最後となり令和9年選挙に出馬するなら未だしも1年後に市長職を辞する工藤氏のレーム・ダック化が目に見えているからである。
今般の予算案は正に総花的であり何でもかんでもやろうとする工藤氏の姿勢がにじみ出ているが、何せ市役所新庁舎と稚中校舎改築での支出増で上程しようとする各事業の充当額が少な過ぎる。遣り繰り上手な主婦のようであり帳尻を合わせたように映る。
再生可能エネルギー推進事業に1億円近い事業費を注ぐが、これは将来の稚内のゼロカーボン事業推進にあたって必要不可欠で、稚内港と宗谷港改修の2億3千万円超の国直轄事業に対する補助事業費は多額に感じるかも知れぬが、北方圏に開かれクルーズ船誘致に不可欠(稚内港)で、ホタテ生産に欠かせぬ整備(宗谷港)として稚内の未来のために是が非でもやらなければならない事業なのは指摘するまでもない。
ただしだが、工藤氏が2年後の市長選に出馬するなら話は違ってくる。氏自身でなく回りに請われての立候補はゼロでないにしても40、50代の経済人の中からの出馬、同年代の市議・市職員の出馬を望みたい。
今度の市議会では市議の能力が問われている。甲論乙駁ない質疑を期待したい。


