弱ったワシを保護 自然保護官事務所 稚内→釧路へ搬送

 中央2の仲通りで天然記念物のオジロワシを目撃した市民から「人が近付いても逃げる様子がない。弱っているかも」との通報を受けた環境省稚内自然保護官事務所がワシを保護した。現場に本紙記者も同行し捕獲する瞬間をカメラに収めた。
 17日から宝来の産業道路沿いに、警戒心が強いのに人が近付いても逃げる様子を見せなかったオジロワシがおり、翌18日には仲通りを歩いていた男性が同じ個体を見つけて環境省に連絡。捕獲体制を整えた稚内自然保護官事務所職員が午後0時55分、現場に到着し目撃場所から少し離れた場所に移動したワシを網で捕獲した。
 捕獲したワシは一度獣医がいる天塩で身体検査を受けたあと、関係者によるリレー搬送で500㌔ほど離れた日本でも屈指の猛禽類専門医がいる釧路の研究所に運ばれた。ワシに頭や身体を強く打ったときにみられる症状が確認されたことから交通事故などに遭った見られ、今は施設で安静にしている。
 稚内事務所では5月と7月にオオワシとオジロワシを1匹ずつ保護しており、今年保護したワシは3例目。網で捕らえた職員は「逃げられなくて良かった。貴重な動物なので保護できて良かった」と安堵していた。
 捕獲の一部始終を見ていた札幌からの観光客は「目の前で大きなワシを見たので驚きました。保護され元気になってもらえば」と話していた。

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