時の話題 「年賀状廃止」
昨日も2社から年賀状廃止のハガキが届いた。これまでで10社位になる。年賀状廃止の動きが加速化してきている。
喪主ゆえの年賀欠礼でなく賀状差し出しを永遠に止めるとの通知に共通しているのがデジタル化への対応、環境に配慮した事業推進など尤もらしい理由を認めているが、要は時流に合わないということである。
ショート含めメールでの遣り取りが今や主流となる中、会社→会社への年賀状のほとんどは印刷されたものであり、今年加速化しているのは推し測るにハガキ代が上がったことがきっかけになったのであろう。
と書く筆者も今年元旦の年賀状を止め厳寒お見舞で賀状を戴いた知人に知らせた。小学高学年以来、東京、札幌と喪中以外は欠かさず差し出していた年賀状を取り止めるのは忍びなかったが、年を取った終活の一環として止めるに至った。
東京の学生時代から50年近く、年に一度の年賀状で日頃の非礼を詫び互いの消息を確かめ合ってきた年賀状の役割は筆者にとって多大なものがあり止めるという決断は断腸の思いであった。
年始恒例の日本文化の象徴である年賀状が廃れていこうとするのは寂しいことである。メールで事足りるとする若者だけでなく大多数の国民が「味気ない」メールを主流とすることに抵抗あるものの、時代に合わした文化の存廃はこれまでもあったことであり、受け入れねばならない。
「もう幾つ寝るとお正月」と御節ばかりでなく年賀状を心待ちにしていた子ども時分のことが懐かしい。

