抜海駅存続求める署名 百周年実行委 世界最大サイトで受付

 来春のダイヤ改正で廃止される見込みにあり、市も維持しない方針にある抜海駅を守ろうと、抜海駅100周年事業実行委員会がHPで署名活動を行っている。事務局の伊東幸さんは「観光資源として駅を評価してもらいたい。最後にもう一度考えて欲しい」と呼び掛けている。
 今年6月、記念式典を行った実行委員会が観光地としての抜海駅の価値を再度確認し、存続を求める最後の手段として10月10日の「鉄道の日」から、世界最大のオンライン署名サイトchange.org上で署名を募っており、22日時点で全国各地から6000人を超える署名が集まっている。
 式典が終わり、駅もこのまま終わってしまうような雰囲気が漂っているという伊東さんは「最後に何かできないかと思った。駅の側面を考えると観光名所としての認識もあり、稚内への経済効果もある」とし、「これが最後の抵抗として町内会の要望と一緒に署名を添えて市に提出したい。賛同してくれることを願っています」と話していた。
 署名目標は1万人。要望は11月中旬までに行う予定で、残りの期間、署名を呼び掛けている。

駅舎ノートには多数の書き込み
 抜海駅には、連日のようにJRの乗客だけでなく車やライダーが訪れ、駅舎に置かれているノートには、廃止を惜しむ人など様々な思いが記されていた。
 駅舎に入り左手にある机には、東京、茨城、兵庫など様々な地域から訪れた人が記念としてノートに書き込みしている。
 ノートには「2番ホームから眺める景色が抜海駅の魅力なのになぁ。どうか廃止しないでください」、「最後の冬季営業になるかもしれないが、頑張って」などと廃止を惜しむ声の一方、「無くなるのは寂しいし悲しい。地元の人がちゃんと利用する、会社(JR北海道)にお金を出すこれが一番大切なんだと知って欲しい」などとの書き込みもあった。