リヤカー引き日本一周 上越の男性 3年ぶり2度目の稚内入り

 ハウス付きの自作リヤカーを引き日本一周の旅を続けている新潟県上越市の佐藤晴志さん(71)が稚内入り。リヤカー旅での稚内は2021年以来3年ぶり2度目で「旅では色々な人たちの出会いが楽しい。元気なうちは一生続ける」などと13日朝、フェリーに乗船し利尻に向かった。
 若い時から日本中をヒッチハイク旅をするなど放浪癖のある佐藤さんは、2018年5月に日本一周旅をスタート。重量150㌔あるハウス型リヤカーの「スーパー・コンパクト・キャンピングカー
」を引き一日25㌔前後進み、6年間で四国、九州、沖縄、関東、東北など様々な地域を旅してきた。
 6年2カ月間目の今年は5月に北海道入りし函館到着後は道東を通り、オホーツク海側を北上し9日宗谷岬、10日声問、11日昼過ぎ稚内市街地に入った。
 旅先では特技の包丁研ぎで生活費を稼ぎながら出会った人達との交流を深め、11日夜も滞在場所の北防波堤ドーム公園近くでキャンピングカーなどで旅をしている人たちと一緒に夕食を食べ、旅談義などで花を咲かせ旅の思い出にしていた。
 3年ぶりの稚内に佐藤さんは「前回来た時より宗谷に入ってからは鹿が増えている印象で、リヤカーを引いている途中、50頭まで数えることができましたが、あまりの多さに数えるのが面倒になるぐらいでした」と話し、稚内で出会った新潟からの60代男性と利尻に渡って利尻山を登山する計画で「以前、稚内に来た時から登りたいと思っていたので無理せず山歩きを楽しみたい」と語っていた。
 9月までには自宅に一度、帰る予定だが「死ぬまで僕の旅は終わらない。また何年か後に稚内に来たいね」と笑顔を見せていた。