時の話題 「体たらくな政治」

 改正政治資金規正法が19日、参院本会議で成立したが、衆院で賛成した日本維新の会が反対に回るなど禍根を残した。「火の玉」発言した岸田総理は〝火だるま〟になり自民党内部からも公然と批判が出て八方塞がりに。総理専決の衆院解散は益々隘路になり突破口はあるのか。政治の体たらくに目を覆う。
 そもそも改正規正法は自民党派閥のキックバック問題に端を発したもので政策活動費の支出をチェックする第三者機関の設置など今後の検討課題とし、それとは別なはずの旧文書通信交通滞在費(衆・参議に月に100万円支給)にまで事は及んだものの、うやむやの消化不良のままに終わったというのが国民の実感か。
 旧文通費は選挙区に事務所を置き秘書を複数人抱える衆議(小選挙区)にとって必要な収入と言え、ある程度納得できるが、衆院比例区及び参議は事務所なども多く設ける必要はなく、言ってみればお手盛り高じ濡れ手に粟のごとくの支給だ。
 更に指摘すれば1件5万円とはいえパーティ開催を是認する計らいには政治家さんの皆さん方だもの抜け道は幾らでもあるだろうから全くもって生煮えの妥協の産物になった。
 岸田さんは改正たる改正案を成立させたかったであろうが、麻生副総裁らの反対に遭い総裁再選に向けた起死回生の道も閉ざされてしまった。
 番外編とも言える党首討論で泉さんら野党党首の言いたい放題の言葉に耐える岸田総理の姿を見ていて思ったことがある。たまに声を荒げて怒れば相手の態度も変わったのではということだ。

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