自分の生き様吐露 シーニックバイウェイ 上映会後に今村彩子監督

 宗谷シーニックバイウェイ運営代表者会議は25日夕方、市立図書館で自転車日本縦断ロードムービー「スタートライン」の上映会を開催。終了後、出演者によるトークイベントがあり、映画制作の思いなどを語った。
 映画は、生まれつき耳の聞こえない今村彩子監督(44)=名古屋市在住=が、自ら被写体となり自転車で沖縄~宗谷岬まで日本を横断する旅を記録したロードムービー。旅は2015年夏に行い、3824㌔57日間の旅の中で数々の失敗や悪天候、健聴者とのコミュニケーションなどサイクリストとの交流を通じ「何を思い」「何を考え」宗谷岬を目指したのか、その思いなどを112分の映像で伝えている。
 今村監督が話し手、杉川毅運営代表者会議事務局長が聞き手となったトークイベントでは、市民ら30人余りを前に今村監督が映画監督になったきっかけや大きな存在であった母親が亡くし、前を向いて行くために自転車で宗谷岬を目指したこと自転車旅で同じ聴覚障がいを持つオーストラリア男性と出会いゴールの宗谷岬を目指したこと等を伝えていた。
 今、10カ月になる息子がいる母親の今村氏は「息子とのこれからの生活を通じて、コミュニケーションをテーマにした作品を次に作りたい」などと語っていた。