時の話題 「札響定期演奏会」
天気がいいに越したことはないが、陰暦5月頃に当たる五月雨も悪くない。笠をさすのもよし、大した量でないなら濡れるのも宜しかろう。雨の日は音楽聴きテレビを見て、時には読書することもあろうか。
白夜映画祭と共に楽しみにしている札幌交響楽団の定期演奏会が明1日開かれる。実質稚内信金の稚内音楽文化協議会と北海道新聞社が主催し、ラヴェルの「クープランの墓」アルチュニアン(筆者は知らない)の「トランペット協奏曲」。そしてベートーヴェンの「交響曲第2番」が演奏される。
交響曲5番の「運命」、「第九」ほか「英雄」「田園」と比べると一般的ではなく筆者も数回しか聴いた事がないものの、何と言ってもベートーヴェンである。外国人指揮者でもあり期待している。
国内五指に入るという実力の札響にとってコロナ禍の3年余りは経営的にも団員のスキル維持にとって大変だったことであろう。今年になり本格的に公演活動が再開されたとはいえ禍中のブランクは何かと技術的にも精神的にも苦難の多い道程だったであろうが、稚内の演奏会では札響として実力のほどを発表していただきたい。
札響の稚内での定期演奏会は38回目となりそのほとんどを聴いている筆者にとって2時間近くに及ぶ演奏会は至福の時間で楽しみにしている。
演奏会には管内小中高の児童生徒が招待される。一流レベルの演奏に触れてもらいたいとして演奏会を始めた井須孝誠稚内信金前理事長の遺志を受け継いだ増田理事長も同じ気持ちなのに違いない。