週末雑感

 不思議なもので二百十日の前後になる日本列島に台風がやって来る。呼び寄せている訳でもないのにずかずかと土足で上がり込むようやって来る。
 幸いと言っていいのか稚内まで持ち堪える台風は無く、北上するにつれ温帯低気圧に変わり、その名残りが来たとて南洋の諸島や九州、四国、本州のような大きな被害はない。
 朔北の地に住んでいての唯一と言っても過言でないほどの好事であろう。
 コロナ禍で中止を余儀なくされた稚内マラソン大会が明4日行われる。市民ランナーが増え全国各地の大会は参加者が増え盛況を呈しており、稚内でも地元だけでなく道内外から900人以上の人が参加し健脚を競う。
 最北端という地の利もあって人気もうなぎ登りであり、始めた頃は金太郎飴的発想だったものの回数重ねる(3年ぶり5回目)と共に参加者も増えているので、コロナが完全終息すれば更なる大きな大会となることであろう。
 人口減少に歯止めが掛からない中、観光然り外から人を呼ぶ〝交流人口〟の増加に自治体は腐心している。来年以降は(コロナ収束の条件付きだが)マラソン大会出場者のツアーを大手旅行会社と提携し企画したらいかがか。これまでの踏襲路線に胡坐をかかず進取の精神で取り組むことが肝要だろう。
 懸念されるのは市民の高齢化だ。20、30代そして育英館大学生、中高生がアイデア出し率先するようなまち作りイベントに、市や商工会議所などが側面から支援するようになれば稚内も再生への道を歩み出すに違いない。

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