時の話題 「市職員の疲弊」

 員数が減っているのに業務量が多ければ身体的にも精神的にも疲弊するのは当然至極のことであろう。
 稚内市の職員数は今年4月1日現在、291人と、4年前の2018年の230人に比べ11%の39人も減っている。正職員はもとより気になるのは任期付職員が11人→3人、再任用職員が6人→1人に減っていることで、想像するに正職員に比べ待遇面で劣る割に仕事量は却って多くメリットが少ないのが原因なのか。
 それはさて置き市職員の過重労働は深刻化するばかりだ。イベントなどで駆り出されるは、その土・日曜出勤の代休は取りづらいは年間20日ある有給の年次休暇も5日未満という人が3分の1もいるでは正に〝ブラック企業〟に近い勤務状況にあることが議会総務経済常任委員会で明らかになった。
 このような勤務実態では心身の不調を訴える職員が出るのは自然なことで休職者は年度ごとで10人ほどいる。
 役所のスリム化が叫ばれた中、狙い打ちされたのは職員数の削減であり、その影響がここに来て現出しているのであろう。
 昔、公務員は問題を起こさず程々に仕事をすれば休暇を取れ給料も良く退職金も地方の民間企業とは比べものにならないことが多くそれこそ〝役人天国〟であった。
 しかし昨今は変わり市民の厳しい目に晒され、稚内市役所の例を挙げるまでもなく気楽な仕事とは言えなくなった。
 そういう訳でもあるまいが、折角、難関を突破したにも拘らず数カ月で辞めてしまう若者もいるのは残念だ。

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