御霊937柱の冥福祈る 海難者慰霊祭 3年ぶり霊園で営まれる
稚内海難者慰霊祭は5日、稚内霊園で執り行われ、参列した関係者60人余りが937柱の御霊に敬けんな祈りを捧げた。
コロナ禍で一昨年と昨年は関係者のみで行われたが、今年は3年ぶりに遺族や漁業関係団体から出席し執り行われた。
実行委員長の風無稚内機船漁協組合長が「稚内の発展は沿岸、沖合いと北の厳しい海を職場としながら活躍された先人たちの汗と努力の結晶であります。今年の海難事故者は関係各位の事故防止により、この場で報告するに至りませんでした。今後とも痛ましい犠牲者を出さぬよう一層の努力を尽くします」と祭文を読み上げ、工藤市長が「悲しい海難を再び繰り返さぬよう最善の努力を続けます」、奈良宗谷漁協組合長が「漁業環境は一段と厳しいものになっている。この難局を打開していくことが、あなた方への最大の供養です」と追悼の言葉を述べた。
稚内仏教会の僧侶が敬白文を読み上げ読経する中、参列者は次々と焼香し御霊の冥福を祈っていた。