唐突な中止決定 みなと南極まつり 南極犬慰霊祭だけは実施
稚内みなと南極まつり実行委員会(小林俊夫委員長)は2日午後6、7日の両日開催する予定だった第60回稚内みなと南極まつりを中止すると発表した。
3年ぶりの復活開催予定していた南極まつりだったが、7月の3連休後に宗谷管内ではコロナ感染者が一気に増え、実行委ではコロナ感染拡大状況を受け中止の判断をした。
メインとなるてっぺん・南極おどりには7月28日時点で30団体700人余りの参加を予定していたが、感染が広がるにつれ、参加を止める団体や参加人数を減らすなどして2日午前の段階で28団体568人まで減っていた。実行委は観客と踊り手の密を避けるのは難しく今の感染状況を見て中止を判断したとし、掉尾を飾る7日夜の花火大会も同様、観覧場所の北防波堤ドーム公園などでの密を避けるのは難しく取り止めた。
今回の中止に川野副市長は「感染対策をしっかりし開催への準備を進めてきたが、今の市内の感染状況を見て実行委員会の部会として苦渋の決断をした。中止は止むを得ない」と話していた。
感染拡大していた先週29日にはボートレースと子ども縁日の中止が実行委から発表されており、南極まつりの突然の中止発表に、市民からは「今の感染状況で中止は止むを得ないと思うが、判断するなら先週の段階で中止を決めるべきだったのでは」などと、決断の遅さを指摘する声が聞かれた。
まつりは中止されたが6日午前11時から稚内公園の樺太犬供養塔前での南極樺太犬慰霊祭は予定通りを行う。
南極まつり開催を期待し市役所庁舎に掲げられていた懸垂幕は=写真=、3日朝早々に取り外された。