時の話題 「こまどり病院休床」

 結核の国立療養所稚内病院を前身とし2003年3月、45床の療養病床を有し慢性期医療を担ってきている市立稚内こまどり病院の入院病床が3月末をもって休床されることが1月27日の市議会民生文教常任委員会で明らかにされたことを受け市内でハレーションが起きている。
 一昨日、あいさつ回りで来社した道北勤医協宗谷友の会の飯田光会長と本間正博事務局長が「医療と介護の充実が安心し住み続けられる街づくりの一番の課題なのに、こまどり病院の休床を新聞報道で結論のみ知らされることはならない」とし、重要案件に関しては情報公開し市民納得のもと解決し、医療・介護・教育など市民が切実に思う課題に私達の税金を使い、稚内市としての将来ビジョンを市民に示して戴きたい―などと書かれた友の会会報を渡され、2月14日に工藤市長との懇談の場を持ったことを明らかにした。
 市長はこの席で「医療を軽視した訳でなく、人的配置という別の問題からせざるを得なかった」と弁解めいた言葉を述べたようだが、こまどり病院の療養病床を軽視したからこそ議会で突如切り出したのだろうとの懐疑心を抱かざるを得ない。
 病院の建物自体も相当老朽化しており、更には看護師・介護士不足の慢性化によって同病院の運営は今、かなり深刻な状況になっていると推量する。
 このような重大事項公表には市長、副市長も出席し、議員の質問だけでない糾弾を受けて立つ覚悟が必要だったろう。
 医療を懸念し故郷を離れる市民がいること肝に銘ずるべきだ。

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