時の話題 「労災に歯止めを」
稚内労基署管内(宗谷管内と天塩町、遠別町)の労働災害が今年多く死亡事故も3件(いずれも建設業)発生している。
同署によると今年1~10月末までに95件発生し昨年同期の74件を28%の21件上回った。1件だった死亡事故も増え、3件中2件は重機関連事故のため移動式クレーンなどの慎重な点検と現場責任者の今一度の確認を求めている。
建設業は今年これまで昨年の6件の3倍にもなる17件を数え、昨年1年間を通しての10件を超えてしまっている。事故の原因は色々な事が重層的に起き発生しているのだろうが重機の近くに作業員がいるという工事現場に付きものの現場環境が一番の要因とみられ、重機と人をできるだけ離すという方法が取れれば減少するのではと素人目には見る。
この30年来、建設業は地域の基幹産業となり年によって工事量の増減あるも安定した受注を確保しているが、比例し労働力不足も指摘され不慣れな職能による事故が絶えない。
労災一掃と言っても言うは易しの感はありその目標をクリアするには人材の地道な養成しかあるまい。
稚内建設協会はじめ個々の会社は求人難もあって新規高卒者ら若者を対象にした求人開拓を進めているが、労災防止という観点からは一般就労者の職能向上が欠かせない。
昨年は年間通して10件まで労災減らした建設業界。リバウンドであるまいが気が緩んでしまったのか。降雪・積雪期を迎える残る2カ月での増加が懸念されるも、ここは一踏ん張りし労災無く正月を迎えてほしいものだ。