衆院選あす投票 北海道第12区 武部候補優位変わらず
第49回衆院選は31日、投開票される。頭をすげ替え過半数を確保しようとする自民党と固い支持基盤に支えられ選挙戦を進める公明党の与党に対し、日本共産党を含め候補を一本化し政権奪還をと意気込む立憲民主党など野党。選挙の焦点は与党の過半数維持というより自民党が233議席以上の過半数を取れるかという事だが、全国紙の分析によると与野党伯仲の選挙区もあり、蓋を開けてみなければ判らないという波乱要素もある。
道内は小選挙区12議席、比例区8議席の定数20を、2017年の前回選挙では仲よく10議席ずつ分け合ったが、小選挙区では札幌、旭川の都市部で大接戦を演じており、比例区では日本維新の会の伸長が著しく1議席取ろうかという勢いにある。
12区は4期目めざす自民党前職の武部新候補(51)の優位は動かず、立憲民主党の川原田英世候補(38)、日本共産党の菅原誠候補(48)は苦戦を強いられている。
川原田陣営
川原田候補の宗谷ブロック合同選対本部は支援者たちが最後の追い込みを行っている。
磯部拓也選対本部長は「コロナ禍で人が集められず、運動期間が短かったことで、住民にどこまで政策など浸透できたか不安は残るが、若さを活かした訴えが出来たのではないか」と話していた。
公示後、宗谷管内では遊説を中心にコロナ後の生活支援など10の政策を訴えてきたとした磯部本部長は「せめてもう少し期間があればという気持ちだが、若者を中心に少しでも支持が広がり、貴重な一票を投じて頂きたい」と話していた。
武部陣営
武部候補の宗谷・稚内合同選対事務所は、4期目の当選を目指し最後の追い込み。支持者の結束で活気付いている。
公示後の20日、管内入りし、枝幸などを回り西條稚内店前で街頭演説。26日に再び稚内入りした候補は、選挙カーから市民にコロナ対策や一次産業の振興など強く訴えた。
中田伸也選対本部長は支援活動を通じ「短い選挙期間に加えコロナ禍でやれる事も限られた難しい選挙でしたが、候補の訴えに手応えを感じている」と話す。
4年前に比べ「色んな経験や役職を担い候補も頼もしくなった。遊説などで有権者から期待の声が寄せられている」と話す一方、緩みを警戒し気を引き締めて最後まで一票一票確実に積み上げたいとしている。
菅原陣営
菅原候補の選対事務所は「野党共闘で政治を変えたいという思いは皆さんから強く感じる」と勝利に向け突き進む。
公示後は北見などを回り25日に稚内入りした候補は市内8カ所で街頭演説し、コロナ対策、男女の賃金格差を質すジェンダー平等社会、地球温暖化による再生エネルギーの推進、憲法9条での平和外交など訴えた。
安藤秀明天北地区選対本部長は「候補の演説が素晴らしかったと言う支援者が多くいたと支持する声が広がっている事を実感する」と話していた。
北海道の小選挙区12比例8の20議席は野党共闘で過半数を獲ることを目標に、今の政治を変えるため最後まで全力で戦い抜く―と気を引き締めている。
期日前投票数
道選管宗谷支所は29日現在の期日前投票状況を公表した。
稚内市3826人、9町村合計7668人の1万1494人。期日前投票率は稚内市13・63%、町村計31・69%。
前回平成29年10月の衆院選投票2日前と比べ稚内市91人、町村31人の122人の増。
辻井道選管支所長が談話
31日の第49回衆院選投票日を迎えるに当たり、辻井道選管事務局宗谷支所長(宗谷総合振興局長)は談話を発表した。
有権者の皆様は、テレビ・ラジオによる政見放送や選挙公報、インターネットなど通し各候補者や政党の政策に接してこられたことと思います。
投票参加は、政治に自らの意思を反映できる貴重な機会であり、有権者の皆様が1つひとつの政策をよく考え、明日に繋がる大切な一票を積極的に投じられる事を切に願っています。
投票所においては、皆様が安心して投票していただけるよう感染防止対策を講じておりますが、マスクを着用するよう重ねてお願いいたします。