11年ぶりに常勤医 循環器内科 市長記者懇 ワクチン接種、9割に

 工藤市長は7日、1年2カ月ぶりに開いた記者懇談会で、平成23年4月から不在となっている市立稚内病院の循環器内科に来年、常勤医師1人が採用になることなど明らかにした。
 昨年8月11日以来となる記者懇で、11年間不在だった循環器内科常勤医に採用されたのは福岡市出身の田代直彦医師(46)。旭川医科大学医学部卒業後の平成13年5月に医師免許を取得し、市立旭川病院、旭川赤十字病院、旭川医科大学などを経て21年4月から勤務している枝幸町国民健康保険病院を今年12月末で退職し、来年1月から市立稚内病院に勤務することになった。1月~3月までは名寄市立病院での研修を経て市立稚内病院では4月から勤務に就く予定。
 現行の市立稚内病院の循環器内科の外来診療は出張医で対応しており、名寄市立病院が第1~4週までの月・火・水曜日、札幌ハートセンターが毎週木・金曜日、北光記念病院(札幌)が第2・4週の火曜日を担当。来年4月以降も出張医体制を基本とするが、田代医師には外来が設定されていない第5週の担当で調整している。
 循環器内科は今後も入院患者の受け入れはしないが、直ぐ治療が必要な緊急時対応の手術を担ってもらうことになるという。
 循環器系病気で手術が必要な救急搬送は昨年度、名寄病院へ76件あった。11年ぶりの常勤医確保に市長は「地域医療を守るため訴え続けてきましたが、前進することができた。常勤医1人では大きな変化はないですが市民の命と健康を守るために今後もしっかりと取り組んでいきたい」と述べた。
 ワクチン接種については、12歳以上の市民で2回接種を終えたのが6日までに2万4538人で全体の80・8%に達し、今月の予約を含めると9割近くの人が接種を終えることになったとし、「今後はウイズコロナを意識しながら経済回復に取り組んでいきたい」と述べた。

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