時の話題 「短気は損気」

 人間カッカすると禄な事がない。興奮し血圧が上がり「時の話題」で書こうとしたテーマも忘れてしまう。とりわけ瞬間湯沸し器のごとく頭に血がのぼってしまい収拾がつかなくなる。
 このように書いてくると徐々にではあるが冷静になってくるから不思議だ。餅屋は餅屋ということか。
 一昨日の事だが読者から稚内市の医療について電話があった。それによると宗谷管内の住民は救急外来の場合、一旦は市立稚内病院に収容し、内科や外科など市病の各科含め他の病院への転院が決まるのだと言う。要は搬送された患者が望むと望まないにも拘らず振り分けされるのだというのだ。
 おかしな話もあるもんだと聞いていたが、掻い摘めば市立稚内病院の診療態勢に不満があるようで「医者不足だって市長と院長が頭を下げて大学病院に行けば」つまり三顧の礼を尽くせば充足するような話をする。医療が充実していないので高齢になってからの転出が多いとまで言う。
 生き死に関わる事なので医療の問題はマチの将来をも左右してしまい、他に何やかやあろうが喫緊の課題なのに違いない。
 その電話をしてきた男性の声に張りがあるので歳を聞いてみると80代だと言い、今しがた退院してきたばかりだと言う。
 この元気旺盛な男性は紙上に書けない事を論っていたが、故郷に愛情を持っているからこその辛辣な言葉であり、誰かに自らの思いを訴えたかったのであろうと思っている。
 筆者思うに人口減少、医療過疎など問題あるも稚内はいい町だ。

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