今年最多の17件 稚内労基署管 内の7月労災 2カ月連続し死者出る

 稚内労働基準監督署は、7月の同署管内(天塩、遠別も)の労働災害発生状況をまとめた。建設業、漁業各5件など休業4日以上の労災は今年最も多い17件にもなり、死亡事故も6月に続き建設業(設備工事業)で発生した。
 ほかは保健衛生業2件、製造業、道路貨物運送業、林業、商業、接客娯楽業各1件。
 死亡事故は、鉄塔(高さ約55㍍)での架線関連作業に一人登った被災者が無線の呼びかけに応じなかったので作業班長ら同僚が様子を見に行ったところ鉄塔下に墜落していた。フルハーネス型墜落制止用器具とU字つり腰ベルトは着用。
 休業見込み1カ月以上の労災事故は次の通り。
 小型ドラグ・ショベルで幅2・5㍍の通路を走行中、傾斜があったためショベルが横転し、足を挟まれ高さ1・8㍍の擁壁から墜落した(建設業60代男性)▽飼料用ミキサー車の点検中、ラジエーターのサブタンクキャップを外したところ、高温のクーラント液が噴き出し腕に熱湯を負った(道路貨物運送業40代男性)▽しゃがんだ状態から立ち上った時、バランスを崩し転倒(漁業70代男性)▽ホタテを荷揚げ中、モッコが揺れて体を挟め肋骨骨折(漁業30代男性)▽利用者をベッドから車椅子に移す際、腰椎を圧迫骨折(保健衛生業60代女性)▽畑の水やり中に蛇口を止めようと傾斜を走り登った際、アキレス腱を断裂(60代男性)。
 同署では6、7月と建設業で死亡事故や重機転落など重大労災が頻発しており憂慮すべき事態だとし、今一度法令を遵守し職場内の危機・有害要因などの総点検はじめ自主的な労災防止活動を強化するよう指導している。
 7月末の労災発生は59件(うち死亡2)。昨年同期は51件(同1)だった。
 業種別累計数。
 ▽製造業 7件(昨年同期13)▽土石採取業 1件(同0)▽建設業 12件(同3)▽道路貨物運送 2件(同5)▽その他の運輸2件(同1)▽林業 1件(同1)▽漁業 14件(同9)▽商業 7件(同7)▽清掃業 1件(同3)▽その他の事業 12件(同8)

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