巣駆除し鴎の卵提供 稚内市と機船漁協が早稲田大学院の研究用に

 15日、稚内市地方卸売市場屋上などで市職員らがオオセグロカモメの巣の駆除を行い、生態の研究をしている早稲田大学大学院生が卵の提供を受けた。
 建物の屋上に作られたカモメの巣が、雨水などで流され排水溝が詰まるのを防止するのとフン害を防ぐため、道の撤去の許可を得て市と稚内機船漁協は繁殖期の6月に市場などの屋上に営巣される巣を駆除しており、早稲田の大学院で鳥類と人間との関わりを研究している野生動物生態学研究室の学生が、市から提供された準絶滅危惧種に指定されているオオセグロカモメの卵を研究用に持ち帰っている。
 15日午前中、稚内市地方卸売市場上屋の屋上で市職員らによる巣の駆除作業が行われ、小一時間で巣55個と卵150個を回収した。
 現場に来ていた早稲田大学院生は、蓄積したデータを今後の生態研究に役立てたいとし「準絶滅危惧種のカモメを保全する一方、フン害などに悩む漁業者との共存を第一に研究していきたい」と話していた。

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