時の話題 「連休終わって」

 4連休といっても紅葉には早く四季の移ろいを味わうというよりは新型コロナにより自粛されていた鬱憤を晴らすという意味合いの中型連休だったのではあるまいか。
 此方から出掛けた人も彼方から出掛けて来た人もおり人の動きは5月GW、8月のお盆時期より著増しており、きょう久し振りに尋ねた丸善の長峯社長は「ツアーのバスも数台入り、何よりも個人客が存外に多くいい商売が出来ました」などと話していたが、懸念しているのは年末商戦のようで「商品を抱えていないと商売は出来ないし痛し痒しといった所だ」と先行きの不安を吐露していた。
 政府の自粛緩和の方針もあってスポーツやイベントなど会場ばかりでなく観光地は何処もコロナ禍の8カ月間で一番の人出となり賑わったが、以前のように思う存分楽しめるという状況には程遠く、ウイズコロナの自制心を働かせる行動が求められた。典型的なのはマスク着用である。
 何処に行くにも会議に出るにもマスクは必須アイテムとなり、着用していない人は白眼視されるどころか〝自粛警察〟なる輩によるバッシングさえ被ってしまう。
 新型コロナが犯人なのに拘らず異端者扱いされてしまうというのはある意味、尋常でなく、人間が持つ排他性の発露とも断じなくもない。
 それでも一時の絶望的な状況から変わってきているのは実感でき「辛抱」の二文字が曙光が見えてきた今だからこそ必要との良識が大方の人の心中に生まれてきているのは違いなかろう。窮地こそ人の力量が試される。

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