この5年間で最多93件 旭川児相稚内分室の昨年度相談受理状況
旭川児童相談所稚内分室は、昨年度の相談受理状況をまとめた。虐待認定数は93件と、この5年間で最多だった。
相談種別では、虐待など含む養護相談125件(前年度対比19増)、次いで言語発達障害等99件(同1減)、知的障害85件(同14増)、発達障害64件(同6減)など463件(同47増)だった。
前年度受理分含む対応は495件で、このうち助言指導452件(同90増)が圧倒的に多かった。
虐待認定は93件(同25増)と大幅に増加。内訳はDVを見せるなど心理的なもの55件(同10増)、暴力など身体的なもの32件(同19増)、兄弟間での差別などネグレクト4件(同5減)、性的2件(同1増)。
軽度69件、中度15件実害ないものの生命の危機も9件あった。
加害者は実父39件、実母34件、実父以外の父8件など。
祐川稚内分室長は「件数は増えているが、児相への相談、認定などが増加するということは虐待の早期発見や重度化する前の支援に繋がっているということでもある」とし「住民や関係機関での監視が行き届いている。児相としては再発をさせないことが重要と考え取り組みたい」と話していた。
また、4月から子どもへの体罰が法律で禁止されたことを受け「養育者の考え方を変えられるような取り組みを伝える機会が必要である」とした。