齋藤北星大元学長亡くなる 稚内市が功績称え部門別功績贈呈

故 齋藤 吉広氏

 稚内北星大学(現・育英館大学)元学長の齋藤吉広氏(64)が16日夕方に死去した。大学時の功績を称え、稚内市は故人に対し部門別功績(稚内市教育功績表彰)を贈呈することを決め、20日むとう市民斎場で執り行われる葬儀の開式前に工藤市長が遺族に対し表彰する。
 旭川市出身の齋藤氏は、短大から改組転換され4年制大学になった2000年(平成12年)から稚内北星大学情報メディア学部専任講師として教鞭を執り18年教務部長、23年学部長、27年から理事長・学長に就任し地域に貢献する大学として、稚内市の高等教育環境の向上に寄与した。
 令和3年3月末に学長を退任してからは稚内に残り、市立図書館で稚内市の市史編纂に当たっていた。
 16歳の時から齋藤氏と親交があった稚内ユネスコ協会の渡部恒久事務局長(65)は、同じ学校だった函館中部高校時代の時を振り返り「1、2年生の時に同じクラスで当時、遠足や修学旅行の時に撮った写真を見ると2人で並んでいる写真があり、いつも傍にいたんですね」と懐かしそうに語り、大学生の時に齋藤さんの家に遊びに行った時は「彼の家は3部屋あったが、2部屋が全て本で埋まり、研究熱心だったことを思い出しました」と振り返っていた。
 16日夕方、入院先の病院で亡くなった時、傍にいた渡部さんは「彼が大学の学長を退任してから稚内に残り、本当に稚内が好きだと言っていたのが印象に残っています。今月22日に65歳の誕生日を迎えるところだったので残念です」と早すぎる友人との別れを惜しんでいた。