週末雑感

 自民党と日本維新の会が連立に向け詰めの協議を行うなか、1994年、自民党、新党さきがけと組み連立政権を立ち上げたのが長く自民党の究極の敵であった社会党で委員長で内閣総理大臣を務めた村山富市氏が亡くなった。102歳という大往生だった。
 白く長い眉毛が特徴で社会党闘士というより「穏やかな性格だった」(自民党議員)ようで、阪神・淡路大震災、オウム真理教事件と歴史に残る出来事に奔走し、戦中の植民地支配と侵略に対する反省を述べた戦後50年の首相談話は同60年、同70年でも踏襲され東アジアの一角を成す国として平和を希求する国是の礎となったのは承知の通りである。
 ただ自民党の捨て駒になったという思料は拭い切れない。飽くなき自民党の政権への執念は、どこか今の維新の囲い込みと似ており政治改革、すなわち773人もいる国会議員の削減を党の基本方針とした維新が連立協議で議員削減を「譲れない」として自民党に求めたのは唐突な感じを受けるが、言うところの一丁目一番地の身を切る改革の一里塚であろう。
 小選挙区支部含めた企業団体献金禁止に二の足を踏む自民党への牽制球として提案したのだろうが、定員削減に緒に就かせ議論を深めようという戦術はあって然るべきである。
 市井に住む一般国民が物価高騰により辛酸を舐めているというのにのほほんと数千万円の歳費を受け取る議員達をみていると腹が立つ。将来のためにもきちっと削減するよう求めたい。ただ公明党と同じ轍を踏まないようにしてくださいね。

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