一堂に会し奉仕再確認 国際ロータリーIMの集い開催

挨拶する吉田南RC会長

講演する横田前市長


 道北近隣のロータリークラブ会員が一堂に会した2024ー2025年度国際ロータリー第2500地区第一分区IM(都市連合会)が17日午後、サフィールホテル稚内で開かれ会員同士が会議や親睦会を通じて交歓した。
 稚内南ロータリークラブがホスト役を担い開催された都市連合会には、稚内はじめ豊富天塩、利尻などから会員106人が出席。南RCの飯﨑実行委員長の開会の言葉に続き、吉田幸德会長が「会員同士の新しい出会い、親睦を深める機会になるよう精一杯おもてなしをしたい」と挨拶し坂野泰雄第一分区ガバナー補佐(南RC)が「少子化など地域が抱えている課題に、我々が実践している職業奉仕、社会奉仕が必要。会を通じてロータリーの友情と親睦を深めていきたい」、RI第2500地区の小谷典之ガバナー(帯広西RC)が「IMで親睦を深め第一分区が益々発展することを期待しています」と述べた。
 休憩をはさみ前稚内市長の横田耕一氏が「誇りあるふるさとづくり」と題し講演し、小谷ガバナーに対する所感が述べられ、次期第一分区ガバナー補佐の常盤井武榮氏(利尻島RC)らが挨拶し終えた。
 懇親会では工藤市長が「横田市政一期目の1999年に就航した日ロ定期航路は今は途絶えているが、現在、当市には130基もの風力発電施設があり将来的にはデータセンターの誘致もなされようとし、電力の地産地消をしているところであり、これらの事業は一朝一夕に出来るものでないが、地域を盛り上げて行きたい」などと歓迎の挨拶を述べたあと宴に移り、出席者全員で手をつなぎロータリーソングを唱い、中川雄策稚内RC会長の音頭で万歳三唱し終えた。

「人口減少に苦言 横田前市長が基調講演」
 横田氏は人口減少が喫緊の課題だとし、働き手が減っていき企業を傷めつけており「捨てておけない」とし、年齢別の減少幅を示し40~69歳の減少数が3300人数えており「若い人が(進学などで)稚内を離れるのはしょうがないとし、その後、Uターンできる施策を講じなければならない」としながら「定年後も稚内を出て行かない」という心構えを流出数が多い60代世代に求めた。
 帰ってきたいと思うような魅力あるマチづくりも今住んでいる人の責務とした上で、歴史小説を手掛けた童門冬二さんの「死に甲斐あるまちづくり」という言葉を引用し、その責務を説いた。
 石垣島で開催される豊年祭りの賑やかさにも言及したあと昭和42年の稚内の人口5万2千人に対し石垣市は4万2千人。それから58年経ち稚内3万人に対し石垣4万9千人に逆転してしまったことに石垣市の対策あるも「稚内は地域の持つ歴史と伝統、文化などへの取組みが希薄でないのか」と指摘する他方、観光マイスター試験を実施するなど市民への啓発もしているところであり、全国に冠たる〝南中ソーラン〟という新しい伝統もあり「自分たちの手で市民こぞって稚内を誇りあるマチにしようという努力が大切でないのか」と問題提起していた。