時の話題 「南海トラフ地震」

 8日の夕餉時、宮崎県沖の日向灘を震源とするマグニチュード7・1の地震があり日南市で震度6弱を観測するなどし津波注意報が発表されるも被害は軽微だった。気象庁はこの地震を受けて茨城~沖縄までの太平洋地域で発生すると予想している南海トラフ地震の可能性が普段に比べ相対的に高まったとして「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表した。
 地震慣れしている日本にあって巨大とも言えない地震でこのような情報を発表したのは南海トラフという地形全体の地震発生に因果なすとするもので、大地震でこれまで何度も辛酸を舐めてきた日本の地震研究の結果なのであろう。
 1週間位を連鎖するであろうとする地震の発生予告をする大胆な情報発表といえ、学者・識者の皆さんにとって最大限の警告を発したわけだが、必要以上に該当する地域を刺激したことに違いなく禍根残す情報発表になるやもと懸念する。
 日本は地震国でありフランスなど地震が無い地域とは異を成す。経済優先の国是により原発を推進してきた帰結が東日本大震災による福島第一原発の炉心溶融(メルトダウン)であり14年たった今でも帰還困難区域が存在する。
 今年元日の石川県で発生した地震では原発の損傷はなかったようだが、改めて思うのは原発を廃止しなければならないという事だ。一時的な経済優先より地域住民の安心安全をないがしろにしてはいけない。
 南海トラフだけでなく首都直下型地震発生の確率だって高まっている。目醒ます時だ。