連続し死亡事故 今年累計4件 稚内労基署11月労災 建設業4件など15件発生
稚内労基署は、11月末の同署管内(天塩、遠別も)の労働災害発生状況をまとめた。
それによると、10月に続き11月も死亡事故があり、今年4件目の死亡事故に同署は危機感を強め、冬季間のゼロ災害に向け事業所などへの指導と監督を強化して行く。
11月の死亡労災は土石採取業で起き、砂の採取現場においてドラグ・ショベルで採取した跡の池(水深3㍍)の埋め戻し作業をしていたところ、ショベルが運転者もろとも池に転落したもの。
産業別では建設業4件、畜産・漁業、商業各2件、道路貨物運送業、林業、土石採取業教育研究業、清掃・と畜業各1件とその他の事業2件の全部で15件発生した。
全治1カ月程度の具体的事例は▽牛舎改修現場で作業中、牛に蹴られ尿工の溝に転落し腰を強打(建設業・80代男性)▽土留支柱をクレーンで荷下ろしする際吊り荷振れを防ぐため添えていた右手中指が支柱の間に挟まれ負傷(建設業・30代男性)▽植林作業中、下り斜面を歩いていたところぬかるみに足を取られ左手首を骨折(林業・70代女性)▽牛を係留するため後方から押していたところ、後方の牛が暴れ突進してきて右足首を踏まれる(40代男性)▽ブルーシートを乾燥させる作業を終え屋根から降りる際梯子から足を滑らせ墜落し右足首を骨折(40代男性)▽ホタテ漁操業中、引き揚げ用ロープが八尺に引っ張られたため勢いのついたロープに手指が当たり左手人差し指を骨折(20代男性)▽乗用車走行中、スリップし路外逸脱(60代男性)。
今年累計110件。昨年同期は83件(うち死亡1)だった。
産業別累計数。
▽製造業 13件(昨年同期20)▽土石採石業 2件(同0)▽建設業 22件(同8)▽道路貨物運送 5件(同7)▽その他の運輸 2件(同1)▽林業 4件(同3)▽漁業 21件(同14)▽商業 10件(同9)▽清掃業 3件(同3)▽その他の事業 28件(同17)。