当期純利益2億6100万円 稚内信金総代会 コロナ影響し大幅減益

 稚内信金は8日午後第85回通常総代会を開き、3月末の昨年度決算を報告した。
 新型コロナウイルス対策で役員5人だけが出席(94人は委任状出席)し開かれ、増田理事長は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う深刻な影響にさらされ大幅な減益決算になったとし「コロナ収束の目途が立たないことから、今後の資金繰りへの影響は懸念されますが、引当金の積み増しを覚悟してでも独自の特別融資制度の運用期間を延長し、会員の事業継続が可能となるよう責任を果たして参りたい」などと挨拶した。
 第77期(昨年4月1日~今年3月31日)決算は、経常収益46億4462万円(前年対比13・4%減)、経常利益3億6400万円(同67・11%減)、税引き後の当期純利益は2億6100万円(同66・91%減)。長引く低金利政策に伴う大幅な利ざや縮小に加え、信金独自の「新型コロナウイルスに係る特別融資制度」の貸出金に対する将来の不確実性に備え貸倒引当金を積み増したことから大幅な減益となった。
 地域経済を支える原資と位置づける配当負担のない利益剰余金は510億2700万円となり、自己資本率は57・29%と高水準を維持している。
 今年度の見通しとしてコロナの収束が見えない中、企業の事業停滞に伴う貸倒引当金の増加等で減益を予想しているが、自己資本の厚みを拠り所にしたコロナに係る特別融資制度の継続推進など地域経済を支える責任を果たしたいとしている。

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