時の話題 「中田体制6期目に」
向こう3年間の稚内商工会議所の舵取りを託す会頭に中田伸也氏(66)が選任された。6期目という稚内商議所史上2番目の長期となったのは中田組というバックボーンがあるにせよ公私のけじめを守り施策をしっかり講じてきたという安定感ある運営が「余人をもって代えられない」として選任に至った。
工藤氏が市長に就任して以来の14年間、稚内市と商議所が稚内経済の発展のためスクラムを組んできたのは承知の通りであり、工藤市長、中田会頭とも相手の立場を尊重してきたからこそ波風起こらず施策を進めてきたのに違いなく、二人とも公人とはいえ信頼関係を保てなければ街の発展にも陰りが出ていたことであろう。
それだけ、この十数年の安定は特筆すべきものがあった。二人に行き違いがあれば今のような平穏な状況は現出しなかった。
商議所も次の時代に入ったことを証明し井須孝誠前会頭時代から6期18年間、副会頭を務めてきた今村光壹氏(76)が勇退し、新たにユーラスエナジーホールディングス国内電源開発ユニット理事の大池一治氏(62)が就任した。稚内信金の前常務理事で、信金職員の一人は「分け隔てなく公平な上司だった」と話すなど、すこぶる評判がいい。
中場、石塚両副会頭達専務理事は留任し中田会頭として6期目、商議所として第29期の3年間がスタートしたが、人口減少や承継問題などあり厳しい経済状況を如何に打開していくのか注目されるが前途は明るいとは言えまい。市などとの英知を結集するかが鍵になるのか。


