観光ガイド事業立ち上げ 倉さん フェリー辞め一念発起

 稚内など道北に残る歴史的遺産などを巡るツアーを催行する新たな観光ガイドサービス事業所「サウダージ稚内」=恵比須1=が開設され、代表の倉悠介さん(34)は「稚内など道北には歴史的な遺産が数多くある。そんな魅力を多くの人たちに伝え、歴史を継承する役割を担いたい」など事業立ち上げの思いを語った。
 事業名称にした「サウダージ」はポルトガル語で〝今は無いものや昔のことを思い出して切なく思う気持ち〟を意味する。
 約10年間勤めたハートランドフェリーを昨年12月に退職し、準備期間を経て今月から事業を開始した倉代表は、主なツアーとして稚内公園の九人の乙女の碑、宗谷岬公園の海軍望楼、旧樺太航路時代の記憶を残す北海道遺産の北防波堤ドーム、同じ道遺産の宗谷丘陵など歴史的・自然豊かな見所を貸し切りガイドして旅行者らに伝えていく。
 「ただ観光スポットを巡るだけでなく、歴史を熟知する専門家が歴史の背景をしっかり伝える事でツアーはより面白くなる」とガイドを始める経緯を語った倉代表のサポート役としてハートランドフェリーで過去にサハリン航路などに関わり、道北の歴史など知識が豊富な西浦宏之さん(64)が専属ガイドとしてスタッフに加わった。
 倉代表と西浦さんの2人は「この地域は戦争などで樺太(現サハリン)との関わり、国境の街という地理的なこともあり歴史的な価値が高く、他には無い魅力が沢山ある。そんな魅力を旅行者や市民の方々に伝え、語り継ぐ事業をやっていきたい」などと抱負を語った。
 ツアー予約はサウダージ稚内HPから申し込むとよい。

ニュース

前の記事

天北堆