観光客入り込み、宿泊税など 定例市議会 工藤市長 一般行政報告

 6月定例市議会は12日~30日までの日程で開会。初日は工藤市長が令和6年度観光客入込数や宿泊税導入に関する答申など5点について一般行政報告した。
 昨年度の観光客入込み数は51万6400人で前年度より5・1%増。日帰り客25万5500人で13・4%増えコロナ禍に入って個人客が主流となり、自家用車で観光スポットを周遊するスタイルが増加したことを理由とし一方で宿泊客が前年より1・9%減の26万900人。昨年10月から約3カ月間、一部の宿泊施設が改修工事で休館したことに加え、インバウンド(外国人観光客)需要による宿泊料金の上昇などが影響しているとした。
 宿泊客延数は35万6800人と前年度より1・4%増加しており昨年は利尻礼文サロベツ国立公園指定50周年を契機に、稚内を拠点とし国立公園を周遊する旅行が促進されたことで旅行での滞在日数が伸びたと分析。外国人の宿泊客延数は1万9981人と前年より67・1%も増え、コロナ禍以前をも含め過去最多となった。
 これら縷々を説明した市長は「今後においても長期滞在へと結びつけ地域に経済効果がもたらせるよう官民一体となり、情報発信を強化し稚内の魅力を伝えていきたい」と述べた。
 5月28日に審議会から新税導入することが望ましいとの答申を受けた宿泊税について、市長は審議結果の付言事項に宿泊事業者が負担軽減される制度設計などが求められていることを踏まえ「今回の審議会の答申を尊重し、導入に向けた作業を進めると共に、付言事項についても十分配慮していきたい」とした。
 ほかに▽地域エネルギー会社「北風と太陽エナジー」による公共施設など41カ所に電力供給開始など再生可能エネルギーの地産地消▽10月中旬に供用開始される市役所新庁舎の工事進捗率は85%程度まで進み、来週には本体工事の全ての作業が終了する見込みであること▽稚内市が交通事故死ゼロ1000日達成したことを報告した。

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