時の話題 「ナプキン配布」

 貧困ゆえに生理用ナプキンを買えずトイレットなどペーパー類を代用するケースが世界彼処にありロータリークラブは今、ナプキン配布事業を行っており、国際ロータリー第2500地区の小谷典之ガバナーが16日、天塩中と天塩高を訪れ、生徒数分の生理ナプキンを寄贈し、貧困ゆえのナプキン代替の問題など講話する。
 子ども二人とも男で女性の生理処理について何の知識もない筆者にとってナプキンを購入できないほどの貧困家庭があるのは信じがたい事であり世間の狭さを知る縁となった。
 今の物価高騰前から食事さえ満足に摂れぬ貧困家庭があり、こども食堂が食べ物を提供する役目を担っていたのは知っていたが、2年ほど前からの食料品高騰により貧困家庭が増えてしまい貧しさゆえに非行に走る若者の存在がクローズアップされ、闇バイトに応募するなどする事態を生んでいる。
 ナプキン買えず代替品を使うなんていうのは想像外の事とはいえ食べることさえ出来ないのだからナプキンなどは次に、いや次の次になろう。
 2500地区の坂野泰雄ガバナー補佐の話では道内のナプキン配布実施状況は極めて低く公立学校では未だしも私立学校では配布率はゼロに近い状況にあるのだという。
 稚内など地方では極めて少なかったが、東京などでは戦後、親を空爆などで亡くした浮浪児が多くおり飢餓で命を落とす事例が後を絶たなかった。経済成長したとはいえ格差は広がっている。ナプキンだけでなく人助けこそロータリー精神の根幹なのである。