保護したワシ 自然界へ 猛禽類研究所 今月6日に釧路で放鳥
本紙が既報した昨年12月中旬、中央2の仲通りで保護された天然記念物のオジロワシが釧路の猛禽類医学研究所での療養が終わり、今月上旬に自然界に放鳥された。保護活動に関わった環境省稚内自然保護官事務所は「希少動物なので元気に自然に戻り良かった」と安堵していた。
弱っていたオジロワシは最初に宝来の産業道路で目撃され、その後、12月18日に仲通りを歩いていた市民が近付いても逃げる様子もないワシの状態を見て弱っているものと判断し環境省に連絡。現場に到着した稚内自然保護官事務所職員が網で捕獲し、その日のうちに関係者によるリレー搬送で500㌔ほど離れた日本でも屈指の猛禽類専門医がいる釧路の研究所に運ばれた。
研究所の担当者によると、ワシは交通事故に遭ったと見られ、頭に脳震とうなどの症状が見られた。療養中に栄養を与えられ体力が回復しリハビリなどを終えたことから、釧路で今月6日午後2時42分に自然界に戻された。
稚内自然保護官事務所では今年度、オジロワシ3羽、オオワシ1羽を保護しており「自然界に放たれたとの連絡を受け、安堵しています」と話していた。